株式会社PLATICA の保育士、保育アドバイザーの原田です。乳幼児に関わる方への講演会プログラムを監修したり、教材作ったりしています。
あいこさんの三重県津市保育士会での講演に同行しました。
テーマは「生命の安全教育について〜子どもたちにどう伝えるか」。
こども性暴力防止法や「生命(いのち)の安全教育」、包括的性教育、境界線と同意、そして保育現場での日常の子どもの姿まで、幅広い内容でした。
性教育を「身体の知識を教えること」だけではなく、
自分も相手も大切にすること、気持ちを伝えること、困ったときに相談できることなどを含めた、人との関わり方そのものとして捉えるお話でした。
参加者の約3分の1は看護師さんで、医療の視点とのつながりも多く、うなずきながら熱心に聞いてくださっている様子が印象的でした。
一方で保育士さんからは、日々の保育の場面に関する具体的な反応がたくさんありました。
「鼻水ふこうか?」
「おむつかえようね」
といった何気ない声かけの中にも、子どもの身体の権利や同意を大切にする視点を入れられる、という話には特に共感が集まっていました。
包括的性教育は特別な時間に“教えるもの”というより、日常の保育そのものの中にあるものなんだな、という感覚が共有されていきました。
講演後はあいこさんと車で約2時間、保育現場への伝え方や、研修後にどう日常へつながっていくかについてゆっくり話しました。
講演を届けることに加えて、日々の関わりや声かけが少しずつ変わり、それが園の文化として根づいていくことをどう支えていけるか。ここはこれからも大事に考えていきたいところです。
夜:障害のある方への性教育サークル
夜はスクールのサークル活動「障害のある方への性教育」Zoomを行いました。
リーダーのまみさんの提案で、16名で意見交換をしました。
参加者は、支援や教育の現場で実践している方、保護者の方、これから取り組みたいと思っている方などさまざまで、それぞれの立場からの経験が共有されました。
主な話題は以下のようなものでした。
- 月経やセルフプレジャーの伝え方
- 保護者と支援者の考え方の違いへの向き合い方
- 支援学校で誰が性教育を担うのか
- 「安全のため」という名の制限と、子どもの権利のバランス
また、実践例としてサイコロを使ったワークの話も出ました。
「NOと言う練習」だけでなく、相手のNOを受け止める練習にもなる、という視点が共有され、とても印象的でした。
さらに、発達障害のある子どもが色を使って気持ちを表現する「ペットボトルボーイ」の実践についても紹介がありました。
話を通してあらためて感じたのは、障害の有無によって性教育の“本質”が変わるわけではないということです。
- 自分の身体は自分のもの
- 気持ちは表現していい
- 相手にも気持ちがある
- 困ったときは相談していい
この土台は共通で、そのうえで一人ひとりに合った伝え方や方法を丁寧に考えていくことが大切なんだと思います。
そしてそのためには、本人だけでなく、保護者・支援者・学校・医療など、周りの大人たちが一緒に話せる場も必要だということも改めて共有されました。
まとめ
今日は、講演とサークル活動の両方を通して、現場の実践と対話を行き来する一日でした。
講演での気づき、現場の反応、移動中の対話、そして夜の実践的な議論がつながって、「日常の中に包括的性教育をどう根づかせていくか」というテーマがよりはっきり見えてきた気がします。
PLATICAとしては、「性教育を知る人を増やすこと」だけではなく、子どもたちの日常の中に包括的性教育の視点が自然にある状態を広げていくことを大切にしていきたいと思っています。
これからも現場と対話を重ねながら、少しずつ実践につながる形を探っていきます。

